先日公開が終わってしまった映画「This Is It」を観て、マイケル・ジャクソンのCDを買おうとお店に寄ったところ、
その横に置かれていた「MOON WALK マイケル・ジャクソン自伝」(河出書房)が目につき、一緒に買ってしまいました。

マイケル・ジャクソンの死後、噂を鵜呑みにし、彼のことを誤解していたことを申し訳ないと思った私は、「自伝」というところに惹かれたのです。

「自伝」ならば、嘘はないと思ったので。

最初1988年に発行された本のようです。

「This Is It」を観て、マイケル・ジャクソンについてはいろいろなことを感じましたが、一番強く感じたのは、
「なんて純粋な人なんだろう」
ということです。

この本の訳者あとがきで、田中康夫さんが、
「純粋さがあまりにもストレートに出ている箇所に何度も出会って、訳出に戸惑ったこともありました」
と書かれていたので、”ああ、やっぱり。多くの人が同じことを感じるんだ”と思いました。

本を読んで印象深かったところを紹介したいと思いますが、この本にはその他たくさんたくさん生身のマイケル・ジャクソンが感じられるところがありました。

ぜひ読んで頂きたい一冊です。

以下、太字はすべて引用です。

成功は確実に孤独をもたらします。これは真実です。人々は、「ラッキーだな、すべてを手に入れて」と考えます。どこにでも行けるし、何でもできると考えるのですが、それは的外れです。人は基本的なものを渇望するのです。
僕は完璧主義者です。死ぬまで努力し続けるのです。

「ビート・イット」について。
壁まで追いつめられて、逃げ場がないとき以外は、暴力沙汰になる前に逃げ出してしまおうと言っているだけなのです。戦っても、殺されてしまえば、何ひとつ得ることなく、すべてを失ってしまうのですからね。戦いに敗れるのは、君だけではありません。君を愛していた人々もまた、敗者となってしまいます。これが「ビート・イット」で理解して欲しかったことです。僕にとって真の勇気とは、暴力をふるわずに、難しい問題を解決できたり、あるいはまた、実現可能な解決を引き出すだけの知恵を持っていることなのです。
先日、ある人が僕に幸せかと尋ねたことがあります。僕は答えました。「完全に幸せだとは思っていません」。僕はなかなか満足することができない人間ですが、それと同時に、どれほど感謝しなくてはならないかということはわかっている人間なのです。自分が健康であり、また、家族や友達の愛情に包まれているということに、心から感謝しているのです。
結局、一番大切なのは、自分に、そして愛している人たちに対して正直であること、また、一生懸命働くことです。明日はないつもりで、働くのです。練習を積むのです。努力するのです。でき得る限りに、自分の才能を鍛錬し伸ばすことです。自分がしていることに、ベストを尽くすのです。この世の誰よりも、自分の専門分野に精通することです。それぞれの生業に必要な道具を使いきることです。

1985年初頭、エチオピアとスーダンの人たちが飢えに苦しんでいるニュース・フィルムを見た後、マイケルはライオネル・リッチーと「ウィー・アー・ザ・ワールド」を書いた。
マイケルは妹のジャネット(・ジャクソン)に暗い部屋に入って歌を聴かせた。

歌手にできることはこれなんだ、と心の中で思いました。たとえ暗い部屋の中ででも、僕らは歌うことができるし、また、そのことで何かしらの影響を与えることができるのですから。僕らはテレビのおかげで多くのものを失ってしまいました。ああいう発達したテクノロジーがなくても、あるいは映像を使わなくても、音だけで人を動かすことはできるのです。

「マン・イン・ザ・ミラー」にこめたメッセージについて。
もし、あなたが世界をもっとすばらしいものにしたいと考えているのだとしたら、まず、自分を見て、自分から変えていくべきなのです。鏡の中の自分から始めるのです。あなた自身から始めるのです。隣の芝生を眺めていちゃ駄目です。あなたから始めるのです。

子供について。
彼らは、みんなと同じように扱って欲しい、また、しっかり愛して欲しいということを要求してくるだけです。本来、人間は誰しもそう願うものだと思うんです。
僕にとって一番大切なのは、人々を幸せにさせたり、いろいろな問題や悩みから解放してあげたり、彼らの道を照らす手助けをすることです。彼らに「すばらしかった、また来たいな。楽しかったよ」と言われながら、ショーの会場を後にして欲しいのです。僕にとっては、それがパフォーマンスです。なんてすばらしいことでしょう。

「人は基本的なものを渇望する」と語ったマイケルが子供についてのことろで「みんなと同じように扱って欲しい、また、しっかり愛して欲しい」と語っているのですが、マイケルは心の底で、そういったことを欲していたのかなって思いました。

でも同時に彼は、自分の役割、自分がすべきことを理解し、それに真摯に向き合ってきたのですが。

きっと本人が語っているように、マイケルは自分のパフォーマンスを悲しんで欲しいのではなく、喜んで楽しんで欲しいって思っていますよね。



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