「DIG!」という映画のDVDを観た。

ブライアン・ジョーンズタウン・マサカー(BJM)とダンディ・ウォーホルズ(DW)というバンドを1995年から(?)7年間追ったドキュメンタリー。

前からこの「ブライアン・ジョーンズタウン・マサカー」っていうバンド名が気になっていた。

ブライアン・ジョーンズと関係があるのかな?って。

で、ちょっと調べたところ、こういうことらしい。↓

「1990年米国カリフォルニアで結成。ローリング・ストーンズのブライアン・ジョーンズへの尊敬の念から名をとったバンドは95年にデビュー。翌96年『ゼア・サタニック・マジェスティーズ・セカンド・リクエスト』ではサイケデリックなサウンドを99年のシングルではボブ・ディランを思わせるフォーク・サウンドを披露。60年代のリバイバリストと称されるアントン・ニューコム(vo、g)を中心に多様な音楽を作り出す。」

映画の感想、一言で……、
「おもしろかったー!」。

 

↓以下、内容。

BJMとDWは、互いに成功に向けて刺激しあう仲で、共演をし続けていた。
BJMのリーダー、アントン・ニューコムが、
「成功と誠実さは相反すると思っている」
ため、商業主義のプロになることに反発する一方で、DWはプロ契約し、次第に成功していく。
『友達からライバルへ』

アントンのキャラクターが、強烈。

音楽の天才。あらゆる楽器が弾ける。(シタールも!)

ところが、フィルム中の言葉を借りるならば、
「この世の常識が通じないところにいて」、
「自分の右に出るものはいないと思っていて」、
「神秘的な考え方に混乱した人格」。

ライブでは、メンバーや客相手に暴れるか、途中退場。

与えられるチャンスも自らの手でつぶしていってしまう。

「才能はあるのに、社会に適応できないバンド」
「60年代でも、あの問題児はスターになれないわね」
と言われる始末。

メンバーたちも、”俺様”で”自己中”な性格に耐えられず、彼の元を去っていく。その数、40人以上。

「自己破滅型の人間の近くにいるのはつらいよ」
「彼は死んだと思うことにするよ」
という言葉を残して。

しかし、アントンの口から出る言葉は、
「俺が作ったバンドに、みんな勝手に出入りしてる。どうでもいいさ」。

”本当は多くの人に曲を聴いてもらいたいし、社会に大きな影響を与えたいのに”
「俺は売り物じゃない」
と、突っぱねる。

彼の自己破壊的な人格は、どうして作られたのだろう?

「彼は孤独なの」
と、一時期婚約者だった女性は言う。

ドクターは、
「頼りになる家族もいなければ、金も家もない。
おかしくなって当然だ。イライラしているわりには、驚くほど、平常心を保っていると思うよ」
と言う。

「泳ぎ続けないと死ぬサメと一緒よ。彼が成功していたら、どうなっていたか」
とは、元恋人の証言。

証言者の中には、サイキックTVのGenesis P’orrldgeも登場する。

サイキックTV Genesis P’orrldgeというのは、↓
http://moon999.way-nifty.com/blog/2006/11/post_ac40.html
のブログで紹介した、ラジオ番組の中で語っている方です。

「音楽業界はアーティストと消費者を取り持つ存在なのに、実際音楽業界はアーティストとファンを食い物にしてる」
という話が出れば、
「レコード会社を恨んで生きるなんてバカだ。
失敗の原因は、結局はバンドにある。メジャー契約だけで成功したと思うのが、悪い。
レコード会社は悪意なく、なんでも利用する。それが大企業の本質だ」
と語る人もいる。

うーむ、これはどんな業界にも通じる、深い言葉だと思った。

はじめの一歩を踏み出しただけで、成功したつもりになって浮かれるなということですね。

思ったのは、やっぱりプロっていうのは大人の世界で、計算ずくしの、やけに物分りのいい大人になる必要はないけれど、大人じゃなければ成功は維持できない、ということ。

子供のままの無垢な部分をアピールしたいとしても、純粋な部分を保ちつつ、一方でクールな判断が出来る、子供を演じられる大人でいろ、と。

本当に子供のままではダメなんだということ。

DWのコートニー・テイラーは言う。
「メジャー契約した奴は、ヒットよりキャリアだと言う。きれい事さ。ヒットを出さないと、キャリアも何もない」

うーん、これも真実だと思う。

プロとして成功したDWのメンバーは語る。
「自分らしさを忘れず成功したかった。正しかったと思うわ」
「家庭を守り、責任ある生活をしたい。メンバーの半分は既婚。車も持ち、真剣にやってる」
「BJMのデイヴが驚いていた。俺たち(DW)には、仕事と車と家があるって。BJMは同時に全部手に入れられなかった」。

そしてアントン(BJM)について、
「彼は才能ある芸術の怪物だ。常に3年先にいて、追いついたと思ったときには、すでに彼はその先にいる」
「BJMは今も刺激的だ。勝負する環境が違っても、歴史に名が残る。レコードも希少価値が出て、忘れ去られるのは俺たちかも」
「BJMのファンだし、個性的だと思うけど、結局彼らは荒れた家庭の子供なんだ。荒れた環境の中で途方に暮れるしかない。一緒に遊ぶには限界がある」
と言う。

一方、プロとしての成功に興味がないアントンは、成功しているDWについて語る。
「奴らは笑えるマンガさ。ポップスターに向いている。俺の曲でもないし、なにをしようと関係ない」
「俺の歌詞と比べると、奴のバカさがわかる。成功したのはよかったし、アルバムもいい」

彼らは互いに、その才能を認め合っていながら、同じ環境にはいられなくなってしまったのだ。
このフィルムを撮っている7年間のうちに。

BJMは東京でライブをしたことがあるらしく、アントンは日本を気に入ってくれたらしい。

インタビュー(インタビューを受ける彼は、普通の、というか、クレイジーではない人間に見える)では、
「日本はすごかった」
「東京にしか行けなかったので、京都とか、北海道や北のほうとか、逆にもっと南のほうとかにも行ってみたい」
「でも一番よかったのは、出会った人たちや、日本の文化、前向きな意識の文化」
と語っている。

インタビュアーが日本人だったのか、アントンはこんな疑問をぶつける。
アントン「日本で文化の革命が起こっていると思う? 伝統と新しいものとで、日本はこうあるべきだ!という人と、そんなの関係ない!と言って自分のスタイルを守る人と」
インタビュアー「残念ながら若い人は、日本の伝統とか、気にしない人が多いと思う」
アントン「どうして?」
インタビュアー「わからないけど、ずっとこんな感じだと思います。欧米文化の影響が強いんじゃないですか」

アントンから見た日本人は不思議なのかな。

日本って、すごく個性的な文化を持っているのに、そのことを重たく深く考えてる人があんまりいない。

抵抗なく、いろいろな国の文化を取り入れるし、
「私は日本人だ!」
なんて、誇らしげに宣言したりしないし。

でも結構日本が大好きな日本人は多いと思うけど。(私も、日本好きです^^)

「観客にはどんなところを観てほしい?」
という問いに、アントンは、
「楽しんでくれればいいよ。人それぞれの考えで。でも、わかって欲しいのは、俺たちが音楽を大切にしてるってこと。映画に出てくる多くのハプニングだけじゃなくて、俺らは音楽を作っている。それに意味があるんだ」

ハプニング映像は観ていておもしろいのかもしれないけれど、俺らはそれだけじゃない、音楽を真剣にやってるんだ、っていうことですね。

アントンの気持ちもわからないでもないし、固い意見なんて言うつもりもないけれど、フィルム中で(女性)が言っていたように、
「アントン、死なないで」
と思う。

アントンの強気で、周りの人間を突っぱねる発言を重ねる姿を見ながら、
「俺を見て! 見捨てないで!」
って、彼の魂が悲鳴をあげているように感じる。

……なんて、こんなふうに思うのも、大きなお世話でしょうか。

彼らのホームページです。チェックしてみてください。↓
https://thebrianjonestownmassacre.com//bandinfo.html

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余談ですが、「DIG!」ってスラング?って思い、調べていたところ、「stoned」というのがスラングで「麻薬でハイになること」という意味だと発見。
今更ながら、そ……、そうだったのか……。




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